無意義な1日、有意義な数時間。 はっきり言って、今の生活が良い、とは思わない。 むしろ勉強をする時間が無くなって困っているぐらいなのに。 しかし、突然起こった出来事は今、目の前で起きているわけで。 800万と言う借金のかたに働くことになってしまっている・・・・・。 本当に今のこの1日は有意義なのか? そんなとても複雑な気持ちが自分の中にあって。 「ハルヒ、指名がきたぞ。6番テーブルだ。」 「あ、はい。わかりました。」 鏡夜先輩にそう言われて6番テーブルへ向かう。そして。一応教わったあのセリフ。 「ご指名、ありがとうございます。よろしくお願いします。」 「きゃあ、ハルヒ君!待っていたのよvv」 「すみません、ちょっと調べ物をしてからこちらへ来たので・・。」 初めよりは良い、と言われている女性とのトーク。 盛り上げるようにも出来ないしこちらから何か聞こうとも思わない。 大体のトークはお客様からの質問に自分が答えている、という状況だ。 一度、環先輩に言われたっけ。 「女性に質問ばかりさせるのは良くないぞ、ハルヒ。 いいか、ホストなるもの女性の質問に答えるのは当たり前だ、必須条件だ! しか〜し、女性と言うのは自分のことを聞かれて嬉しくない女性はいない! お前からもきちんと何か聞いてやるのも、ホストとしての勤めだ!!」 「・・・・・こういっちゃなんですけど、僕は自分のこと聞かれるのあまり好きじゃないですよ?」 「くっ・・・・どうしてお前はそう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」 ああ、始まった・・・・・ショゲちゃうかなぁ・・・・・・・・・?? 「女の子というならば『僕』なんて言っちゃダメだぞ!!! えーん、お母さん〜娘が、娘がぁ〜!!!!!!!!!!!!」 そっちか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 「まあ、今更だしな、ハルヒ。お客様の相手をちゃんとしていれば文句言わないからな。 少なくとも、俺は。」 「あ、はい。それはちゃんと割り切ってますから大丈夫です。」 そんな自分と鏡夜先輩の横で、環先輩は毎度同じくショゲていたんだっけ。 「・・・・・なの?ハルヒ君???」 あ、しまった・・・・・・・・・・・・・・考えていたら話を聞くの忘れた・・・・・。 「??ハルヒ君???」 「あ、いえ、あの・・・・・・・・すみません。ちゃんと聞いていなくて・・・・その・・・。」 環直伝『困った時の下からアングル』。 このハルヒのアングルで落ちなかった女性は今だいない。 「あ・・・・・・/////あのね、ハルヒ君はお料理が得意って以前話してくれたよね? 実は今つきあっている人に「家事が出来ない女はダメだっ」て言われたの。 ハルヒ君から見て、料理とかが出来ない子は・・・・その、やっぱり嫌いなの?と聞いたの。」 少々、いやかなりお困りの様子。と、いうかこれじゃ相談所???? 「・・・あ、ああ、家事・・ですか。僕は家事が出来なくても何かキチンと自分だと言えるものが あれば良いと思いますよ?でも、これから結婚したりして家庭を持つつもりでしたら 今からでも遅くは無いので練習とかしてみたらどうですか?」 「今からでも本当に遅くは無いの?」 不安そうに聞いてくる女性。よほど苦手なんだな、と思いながら。 「僕だって実際料理とか始めたのは母が亡くなってからです。 母のレシピを見て失敗とかもしましたけど、失敗を恐れていては何も出来ないですよ?」 そう、この手のタイプは「失敗したらどうしよう?」と初めから色々悩んでしまうタイプ。 この手にはとりあえず失敗してもいいからやってみろと言うのがいい。 それでやらなくても僕は精一杯答えたわけだし。 「そう・・・そうね、ありがとうハルヒ君。私、悩まずに頑張ってみる!」 そうして彼女は立ち去っていった。 後日、その女性がまた僕を指名した。 今、色々と作ってみたりしているようで。お弁当とか持っていたとか嬉しそうに話してくれた。 あまりに嬉しそうに話すので自分も自然に顔がほころぶ。 このホスト部。来る人の話を聞き、相手をする。 が、話自体がこうした相談になる人も多くはない。 1日数時間とはいえ、お悩み相談されても。と思っていた始め。 でも、今は少しだけ違う気がする。 そう、本当に今、この女性の話を聞いて嬉しいと思う自分がここにいて。 まだ、完全ではないけれど、今のこの時間は、とても有意義なものだと、僕は思う。 - 終 - author : 柊一夏さん
Comment すみません、ハルヒ一人称小説です。 しかもこんなのハルヒじゃないって箇所がたくさんあって。 ただ、今、ハルヒが借金を返済するという大きな目標にも もう一つこんな理由があるからやっているんじゃないか? と思って書きました。 駄文で本当、すみません・・・・(平謝り) |
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